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コインパーキング経営のリスクに関するネット上の噂を元に、実際のところどうなのか、コインパーキング経営の専門家に聞いてみました。コインパーキング経営に興味がある土地オーナーはぜひ参考にしてください。
一括借上げ方式や委託の場合、地価の変動や競合の出現などにより、減額交渉を迫られることがあるのだとか。特に、近くに大手など低価格な競合コインパーキングができた場合、そちらに勝つために価格を見直す必要も出てくるでしょう。価格を変更せずに利用者が減ってしまった場合も、賃料の減額交渉を受ける原因となります。思ったような収入にならなかった!ということのないよう、賃料変更の可能性については事前に運営会社に確認しておきましょう。
コインパーキングでは不特定多数の車両が行き来するため、利用者が事故を起こす可能性も少なくありません。精算機やブロックの破損、車同士や歩行者との接触事故などが考えられるでしょう。見通しの悪い場所があったり、明らかにスペースが狭かったりすると管理の不行き届きだとみなされ、過失を問われる可能性も。あらかじめ危険箇所がないかをチェックするのはもちろん、安心して設計や工事を任せられる運営会社に依頼することが大切です。
また機械故障などトラブルが起きた際の対応に追われたり、修繕の費用がかかって予想外の出費があったりすることもあるのだとか。個人経営の場合は特に、トラブルやクレーム対応のリスクは大きいといえそうです。
東証プライム上場のイチネンホールディングスのグループ会社で、初期費用0円・一括借上げ方式で安定収入が目指せるうえ、管理業務すべて負担と、オーナー目線の運営を心掛け、成功オーナーを数々輩出しているイチネンパーキング。西日本営業一部部長の橋本乃一さんにコインパーキング経営を始めるうえでの不安や疑問をぶつけてみました。
イチネンパーキング
橋本さん
イチネンパーキング
橋本さん
イチネンパーキング
橋本さん
イチネンパーキング
橋本さん
イチネンパーキング
橋本さん
コインパーキング経営では、減額交渉の他にも、予期せぬ事故や機械故障などのトラブル、クレーム対応などがあるようですね。個人経営の場合は、特にさまざまな対応に時間や費用、手間がかかり、思った以上に大変そうな印象を受けました。
運営会社に委託したとしても、オープン前の市場調査が甘かったり、周辺施設への営業活動が不十分だと競合の駐車場に顧客を奪われ、賃料を減額されるケースがあるようです。計画通りの収益を得られるよう、事前調査や営業活動きっちり行ってくれる会社を選ぶと良いでしょう。
イチネンパーキングの協力を得て、安定収益を上げている現役オーナーの方に「コインパーキング経営の成功のコツ」を聞きました。40代男性のAさんは、20台分の駐車スペースを持ち、個人でテナントビルも所有している方です。
Aさん
40代男性
経営歴10年
イチネンパーキングでは、コインパーキング経営のイニシャルコストからランニングコストまでの費用を負担してくれます。基本的に土地さえあれば、すぐにコインパーキング経営を始めることが可能で、クレーム対応や集金、経理などの面倒な管理業務もすべてお任せOK。一括借上げ方式のため、毎月安定した収入を得ることが可能です。
イチネンパーキングの最大の強みは、契約からその後のサポートまで一貫体制で同じ営業担当者が行ってくれる点にあります。周辺店舗と提携を行うため(=収益の増加)の営業活動や、定期的な設備点検・清掃によるサービス向上がモットー。インタビューにもあったように、事前の周辺調査に力を入れているため、経営を行う前に賃料がわかることもポイントです。2021年7月現在、全国1,500カ所の駐車場を運営しており、実績の面でも安心して任せられる会社といえるでしょう。
コインパーキング経営ではリスクの想定と管理が必須です。リスクはモチベーションを減退させますが、向き合わないと万が一の時に対応できません。何の準備もできていないと、対応できず振り回されるだけで、想定した利益を得られないケースも出てきます。コインパーキング経営で想定できるリスクについての対策を解説します。
シミュレーションを絶対視してはいけません。シミュレーションで、コインパーキングに適した条件を満たしている結果が出たかもしれません。ただ、あくまでシミュレーションでしかないのです。「シミュレーションでいい結果が出たから市場調査なんて適当でいい」と考えてはいけません。
例えば繁華街やビジネス街は、高い需要があります。しかしたどり着くまでの道が狭い、道筋の途中にいつも渋滞する道があるなどの問題があれば利用されづらくなってしまいます。
需要が高いエリアにもかかわらず、競合の稼働率が低いのであれば、コインパーキング経営開始後に影響を受ける可能性があります。設置当初は一人勝ちだったけれど、数カ所競合が出てくれば利用客の取り合いになります。そこで利用客が割れてしまえば、想定以下の利益しか得られなくなるでしょう。シミュレーションでいい結果が出ても、リスクを踏まえての検討が必要です。
コインパーキングでは、事故のリスクも考えなければなりません。不特定多数の方が利用しますから、中には免許取り立て、高齢者、久しぶりに運転する方などさまざまです。出庫時に、設備や他の利用者と接触事故を起こす可能性もあります。
事故を起こした方が「コインパーキングが理由で事故が起きた」と反論してくれば、話は面倒な方向に進むでしょう。事故の内容次第では、利用者から責任を追及される可能性も、無いとは言えません。
本当にコインパーキングに不備があれば、下手をすると、オーナーが損害について一部を負担するリスクがあります。個人経営で、副業程度に経営していたならなお、かなりの労力を奪われることになるでしょう。
対策としては「利用時の自己の責任は負いません」という看板を設置し、責任問題を明確にする、駐車スペースに余裕を持たせる、出入り口にミラーを設ける、などが有効です。
場所によっては、災害リスクも想定しなければなりません。特に地震は、日本中どこでも起きる災害のひとつです。地割れや液状化で設備が壊れるリスクがあります。津波、集中豪雨も同様、山やがけがそばにあるなら、土砂崩れの危険性があるのです。
災害で大ダメージを受けると設備も機能しなくなります。復旧に時間も費用もかかりますし、復旧までの期間、利益を得られません。コインパーキング経営を続けられない状況も出てくるのです。
災害対策をするなら、事前にハザードマップを見て、自然災害リスクを想定しましょう。土地を購入する前なら、慎重に検討が必要です。すでに土地を持っており、土地活用としてコインパーキングを検討している場合、問題が大きそうならあきらめて売却も視野に入れてください。
自動車と人の事故もあります。ただ、人が設備を壊すケースもあります。ロックシステムを採用している場合、お金を払わず強引に出ようとして壊すケースです。対策をしていないと、駐車料金も得られませんし、大きな修繕費用が発生します。当然、修繕が完了するまでそのスペースで利益は得られません。
精算機を殴る、蹴る、ゲートを車で強引に突破しようとしてバーが折れるなどのリスクも考えたほうがいいでしょう。対策として有効なのは、防寒カメラの設置です。トラブルが起きたときの証拠以外にも、自動車同士や人身事故への注意喚起になります。
悪意のある設備の破壊行為をした人間を特定するときにも役立つのです。「コインパーキングのせいで事故が起きた。設備が壊れた」といわれた際にも、防犯カメラがあれば、証拠になります。