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コインパーキングの設備には機械を使用しますが、故障や事故、災害などで破損した場合に修理費用をカバーする機械保険があります。コインパーキング経営をするのでしたら知っておきたい、機械保険とは何か、補償対象となるのはどのような場合なのかなど、詳しく解説します。
機械保険とは、機械設備や装置が故障した際に補償される保険です。コインパーキング経営では精算機やロック板、バーゲートなどの機械を設置しますが、故障したらただちに修理をして経営を継続する必要があります。壊れた機械によっては高額になるため、コインパーキング経営をするのでしたらぜひ入っておきたい保険です。
メーカー保証期間中であれば、無償の交換や修理が可能な場合もありますが、一定期間が過ぎているとメーカーの保証は受けられなくなります。
ただし、機械保険は故障の原因となったものによって補償対象となるかどうかは異なるため、補償内容はしっかり確認しましょう。
コインパーキング経営においても、火災保険の加入は検討する人がほとんどでしょう。では機械保険と火災保険はどのように違うのでしょうか。
火災保険は、火災によって機械や設備などが故障した場合に補償してくれる保険です。火災保険では、火災はもちろん電気的事故や機械的事故による故障も補償対象となります。過電流によるショートやスパークなどがその代表的なものです。
ただし、火災保険でも機械設備は対象外となっている商品もあるため、補償内容は必ず確認しましょう。
機械保険は火災による故障はカバーしていないため、両方に加入するか「特約」で火災保険を付ける必要があります。
機械保険も火災保険も、カバーできる範囲を確認し故障のケースによって補償対象になるのかよく考慮してから加入しましょう。
駐車場の機械設備が故障した場合、機器の修理費用が補償されるのが機械保険です。どのようなタイプの駐車場、機械が対象となるのか、また対象外となるのかということも説明します。
機械保険の対象となる駐車場は、時間貸し駐車場(コインパーキング)のみとなっています。
機械保険で対象となる機械設備は以下の通りです。ただし保険によって対象となる機械設備は異なるため、加入時に必ず確認してください。
機械保険をかけていても、経年劣化による故障は補償の対象外となります。また盗難や精算機内の現金も補償の対象外となりますので、注意してください。
機械設備や装置が故障した際に、事故前の状態に復帰するための修理費用などをカバーしてくれます。
損害を被ったとき、損害そのものの防止措置をしなければ被害が拡大し損害賠償金もどんどん膨れあがります。そのため、損害の発生・拡大を防ぐためにかかった費用も機械保険でカバーされます。
損害保険金以外の対応にかかった費用がカバーできる保険もあります。たとえば、交通費や宿泊費などの臨時費用などです。
一般的には損害保険金額の10%程度が支払われますが、1回の事故につき限度額は決まっています。
故障して使用不可能となった機械は、取り壊しや取片づけ清掃、搬出などの後片付けに費用がかかります。機械保険ではこれら残存物取片づけのための費用が一定額補償されています。
保証金額は、一般的には保険金額の数パーセントとなっています。
機械は使用方法を誤ると故障することがあり、人為的な故障となります。しかし間違いがあまりにも重大であると判断されると「重過失」となり、故意による故障と見なされてしまいます。
つまり、わざと故障させたと判断されると機械保険に加入していても補償の対象外となってしまうので、扱う人への注意喚起が必要だということです。
機械保険では火災によって機械が故障したり使用不能となったりしても、補償の対象外となります。火災が起こるリスクがある場所や駐車場の形態であれば、機械保険だけでなく火災保険にも加入することを検討しましょう。
機械保険にも「特約」で火災保険がつけられるものもあります。
駐車場経営も年月を重ねれば、当然機械は古くなり劣化します。屋外か屋内かでも劣化のスピードは変わりますが、経年劣化によるサビや腐食での故障は、機械保険では補償されません。
メーカーの保証期間も過ぎていれば、すべての機械交換費用がかかりますので、機械の寿命を考慮しておきましょう。
日頃から機械の手入れをし、できるだけ長く使えるようにしておくことが大切です。
コインパーキング経営をする上で、加入を検討しておきたいのが機械保険です。どのようなケースで補償されるのか、また補償外はどのような場合なのかをしっかり確認しておきましょう。
機械保険で補償されない部分は、保険が必要か、ほかの保険でカバーするかを検討してみましょう。