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土地活用としてコインパーキング経営は人気が高まっています。経営すると収入が生じるため、心配なのは確定申告が必要かどうかです。まずはコインパーキング経営の所得についてよく理解しておきましょう。また確定申告が必要なケースや固定資産税の計算方法、確定申告の流れを解説します。
所得があれば確定申告をする必要があります。通常、駐車場経営の所得区分は「不動産所得」か「事業所所得」に該当します。
マンション・アパート経営の家賃収入など、不動産を貸し付けたことで得た収入が「不動産所得」となり、駐車場経営のほとんどがこれに該当します。
「事業所所得」に該当するのは、土地オーナーが精算機やフェンスなど駐車場の設備を購入し、オーナー自身が経営する場合や、管理だけ委託する場合です。
駐車場の管理責任の有無でどちらの所得になるか変わりますが、駐車場の規模や経営・運用方法などからも判断されるため、迷った場合には税務署に相談しましょう。
確定申告が必要な収入の基準は、「年間20万円」となります。ただしこの場合の収入とは、コインパーキング経営の賃料収入から、固定資産税などの控除や諸々の経費を差し引いた金額となります。
しかしコインパーキング経営以外で給与所得を得ている場合には、給与も収入として計算する必要があるため、「給与+コインパーキングの収入-経費」が20万円を超えた場合には確定申告をしなければなりません。
コインパーキング経営のほかに給与を得ていない場合には、「所得-必要経費」が38万円以上の場合に確定申告が必要となります。
固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有していると課税されるものです。固定資産税の計算は、以下のように行います。
課税標準額×1.4%=固定資産税
住宅用地には課税標準額の引き下げがありますが、駐車場は非住宅用地となるので、課税標準額の引き下げはありません。
課税標準額は通常、土地の評価額と同一額となります。
確定申告は1月1日〜12月31日までの1年間の収入と支出から所得税を計算し、確定申告書を作成して税務署へ提出します。所得によって所得税の納付額を確定する手続きが確定申告です。
申告期間は、翌年2月16日〜3月15日となり、所得税の納付期限は原則3月15日までとなっています。
個人経営などでもともとの所得から源泉徴収されている場合は、確定申告をすることで還付金として戻ってきます。
確定申告は5年遡って行えるため、期限を過ぎていても提出しておきましょう。
サラリーマンが副業で駐車場経営をしている場合には、駐車場経営の所得が20万を超えており、かつ所得区分が不動産所得または事業所得に該当する場合には確定申告が必要になります。
確定申告書は国税庁のホームページからダウンロードするか、税務署、確定申告会場、市区町村の担当窓口、指導相談会場などで入手できます。提出方法は直接申告書を手に入れた場所か、税務署への郵送で行えます。
最近ではPCやスマートフォンからでも「e-Tax」で確定申告が行えます。詳しくは国税庁ホームページの「e-Tax」に掲載されていますのでご覧ください。
確定申告に必要なものは煩雑になりがちです。1年分の領収書や帳簿が必要ですので、提出期限になって慌てないように普段からきちんと整理しておきましょう。
【確定申告に必要なもの】
確定申告書は税務署ほか確定申告会場などでもらえます。確定申告書にはAとBがありますが、すべての所得が申告できる「B」をもらいましょう。
また確定申告書にはp「収支内訳書」「青色申告決算書」も必要なので、青色申告か白色申告かも把握しておいてください。
確定申告書は国税庁ホームページからダウンロードも可能。電子申告e-Taxや、国税庁の「確定申告等作成コーナー」から行う場合は、紙での入手は不要です。
それぞれに以下の内容を記入します。
記入漏れや間違いがあると受理されないこともあるので、正確に記載します。わからない点は税務署や確定申告会場などで確認してから記載しましょう。プロの税理士に依頼することもできますが、有料となります。
収支内訳書、青色申告決算書をもとにして、確定申告書Bに転記します。駐車場での所得のほかに給与所得がある場合には、合算してください。
社会保険料控除、生命保険料控除など、所得控除額を記入して収入から差し引きます。これが最終的な所得金額となります。
所得額に税率をかけて所得税額が算出されますが、申告納税額がプラスなら3月15日までに所得税を納付します。マイナスの場合には、後日還付金が指定した金融講座に振り込まれます。
コインパーキング経営の確定申告は、所得が20万円を超えるかどうかで決まります。サラリーマンの副業など、ほかに給与所得などがある場合にも駐車場経営の所得が20万円を超えれば確定申告が必要です。
個人経営では最終的な所得が38万円を超えると確定申告をします。
それぞれ所得がプラスになるほど所得税が大きくなります。
ほかにもコインパーキング経営の節税について詳しく紹介していますので、チェックしてみてください。