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コインパーキング経営でオーナーの頭を悩ませるのは、料金滞納です。督促の手間や心理的な負担がかかってしまいます。できればトラブルなく経営したいものですが、料金未納はいつ起こるか分かりません。ここでは、料金滞納の事例や対策方法を紹介します。
期限を決めて契約した駐車場で、期限が切れた後も駐車したままにしているケースがあります。料金をきちんと支払っているのであれば、期限を更新するだけのことですが、困るのは未払いのケース。車を勝手に動かしたり、貼り紙で忠告したりといった行為は、法に抵触してしまうかもしれません。
Aさんが運営している駐車場でも、このようなトラブルが起きました。月額料金は15,000円ですが、この2ヶ月支払われていません。電話をしてもつながらない、家に行っても居留守を使われるなど、支払ってもらえる気配がなく、Aさんは途方にくれてしまいました。契約書も取り交わしていなかったため、「もうこれまでの料金はいいから、とにかく車を移動してほしい」と考えています。
Bさんが経営しているコインパーキングでは、駐車場の機器を破壊されるトラブルが発生しました。料金精算をすれば車を止めているフラップが下がり出庫できるタイプの駐車場。しかし、料金を支払わなければフラップは下りません。料金を支払わないまま、フラップを強引に乗り越える形で出庫されてしまいました。
駐車場の出入り口で精算するタイプのコインパーキングでは、バーを破壊して料金を踏み倒されたこともあるBさん。
料金が回収できないだけではなく、機器の修繕に費用がかかってしまいました。
料金未納のまま放置されている車があるのは、Cさんが経営する駐車場です。月極で契約をしましたが、10,000円の月額料金を支払ってもらったのは、最初の1ヶ月だけでした。その後、滞納が続いていますが、実はこの車、車検が切れています。契約者とは連絡が取れない状態で、3年以上経過してしまいました。
10,000円を3年だと36万円がすでに損失となっています。このままでは、他の人に貸すこともできず、損失だけが増えてしまうでしょう。車検が切れた時期から考えて、最初から放置するつもりで契約したのではないかと推測されます。
無理矢理動かすこともできず、どうすればいいか困り果ててしまったトラブル事例です。
料金滞納は、オーナーにとって悩みのひとつです。駐車場の料金は、固定収入として見積もっている人も多く、滞納されると計算が狂ってしまいます。督促も大きな負担です。ここでは、滞納・未払いの対策方法を2つ紹介します。
料金を滞納された場合は、督促をおこないます。最初は電話で督促するかもしれませんが、未納が解消されない場合は、文書で督促しましょう。請求元、請求先、請求日、請求金額を明記した文書を送れば、本気で督促する姿勢を伝えられます。内容証明で送るのもおすすめ。軽い気持ちで滞納している人には効果的です。また、裁判になった際も、文書を送っていれば証拠となります。
契約時に、支払いに関する取り決めを定めておくことも大切です。きちんと契約書を取り交わすのはもちろんですが、支払いや滞納時の取り扱いについても明記しておきましょう。正式な契約書がないと料金の確認もできなくなり、相手が本気で支払い拒否した場合は泣き寝入りするしかなくなるかもしれません。
オーナーが管理している駐車場は、料金の督促もオーナー自身でおこなうことになります。督促に慣れていないと、ストレスに感じることもあるでしょう。
駐車場管理は、専門にしている業者があり、委託が可能です。駐車場管理会社に委託すれば、料金の督促も代行してくれます。自分で督促する必要がありません。負担が大きく軽減できます。
滞納料金の請求はもちろん、借主の募集や駐車場の清掃、機器の管理など、全ての業務を一括で依頼できるのが管理会社に委託するメリットです。特に駐車場管理を他の仕事の傍らでおこなっているオーナーには大きな負担軽減になります。
コインパーキング経営は
個人と委託、どっちがいい?
についてチェック
コインパーキングの経営では、料金滞納トラブルが避けては通れません。発生したときには、慌てずに毅然とした態度で督促をおこないましょう。こうしたトラブルは、時間がたつほど悪化しがちなので、早めに手を打つことも大切です。