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「コインパーキング経営をしたいと思っているけれど、安定した収入が得られるかどうかが不安…」、「どういったことを事前に考えないといけないのだろう?」とお悩みの方のために、コインパーキング経営の収入事情や収入にかかわるポイントについて紹介します。
個人運営でコインパーキングを経営すると、売上(駐車料金)が基本的に収入になります。しかし、その収入からランニングコストなどの費用を支払う必要があり、管理業務に手間も取られてしまいます。また、どのぐらい利用されているかといった稼働率によっても収益は変わってくるでしょう。
一方の一括借り上げの場合は、管理会社から定額賃料が支払われるため稼働率に左右されない安定した収入と運営や管理を委託できるのがメリットです。しかし、たとえ稼働率が良くても支払われる賃料に反映されないため、個人運営と比較して損をする可能性もあります。
つまり、安定性から考えると、一括借り上げに強みがあります。個人経営の場合、稼働率が上がるほど売り上げも上がり、稼働率が下がったときは最悪のケースで赤字も想定されるほどの変動がありますが、一括借り上げではリスクを抑えた経営が可能でしょう。
コインパーキングの一括借り上げ
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一括借り上げの場合は、初期費用が不要で安定した賃料を受け取れるプラススタートです。
コインパーキング経営で儲けたいのであれば、高稼働が見込める立地や競合参入状況のエリアで個人運営するのがおすすめ。ただし、コインパーキングの整備工事費、精算機やロック装置、看板、防犯カメラといった物品購入に必要な初期費用が発生するためマイナススタートとなります。そこで、初期費用をいかに早い段階で回収し、かつ毎月必要なランニングコストを捻出するかを考える必要があるでしょう。
収受する駐車料金が収入となるため、広い土地面積であればあるほど収入が増えるので、収益性が高くなります。おおよそ車1台駐車するのに必要な面積は約4坪とされているため、駐車設備のスペースや導線設計も踏まえて試算するといいでしょう。利益を大幅に出すコインパーキングを経営するには、矮小地よりも広い土地面積がある場所を選ぶことが重要となります。
経営する駐車場を都度お客さんに利用してもらう「コインパーキング」にするか、一定期間同じお客さんと駐車場契約を結ぶ「月極駐車場」の2つのパターンがあります。
コインパーキングは、初期費用が高い一方で高い収益性が見込めるのが特徴。舗装や機械の導入は自分で行う必要がありますが、管理はコインパーキング業者に任せることもできます。
月極駐車場では、初期費用は比較的安く抑えられますがその分収益性は低め。舗装や機械導入は不要で、不動産会社に管理を依頼もできますが、基本的に自分で管理するのが一般的でしょう。
収益性にも影響する経営スタイル。おもに「一括借上方式」、「管理委託方式」、「自営方式」から選択できます。
高い収益が期待できるのは自営方式ですが、同様に赤字になるリスクと隣り合わせになります。管理委託方式の場合、管理業務を一任できる分、手数料が引かれます。一括借上方式であれば、稼働率によほどの問題がない場合、一定の収入を得られるので、安定性に強みがあります。また、一括借り上げ方式以外は、初期費用とランニングコストがかかります。
設備のメンテナンス先につてがあり、専業で管理ができる場合は自営方式も可能ですが、一括借上方式か管理委託方式を選択して管理を任せるケースが多いでしょう。
集客につながり、収入を上げるためには立地の良さは外せません。どのような土地がコインパーキングとして有利なのか、ポイントを押さえておきましょう。
24時間のうちに駐車場が利用された時間の割合を示す稼働率の高さもポイントです。一般的には稼働率40~50%程度あれば、経営が順調といわれますので、目安にしてください。ただし、周辺に新たな駐車場ができたり、道路状況が変わったりと稼働率が下がってしまう可能性が多々あるため、その際の対処法も考えておく必要があります。どういった目的で利用する人が多そうかといったターゲット層の入念なリサーチも欠かせないでしょう。
開業するにあたって必要となる初期費用など、投資した金額に対する収益がいくらかという利回りの良さも重要です。利回りが良ければ良いほど、初期費用が発生したとしても早期に回収できプラスに転じさせることができます。収益を考える際に、ランニングコストを考慮しない「表面利回り」か、ランニングコストを考慮する「実質利回り」か、もしくはランニングコストに加えて借入金返済や税金も考慮した「キャッシュフロー利回り」のうち、最も現実的なキャッシュフロー利回りで考えるのも大事なポイントです。
駐車料金をいくらにするかは収入に大きく影響します。考え方として、時間の区切り方(昼間料金、夜間料金など)をどうするか、平日と土日祝日で料金設定にどの程度差をつけるのか、最大料金をいくらにするかなどがポイントになってきます。周辺の競合駐車場との料金相場や駐車場のニーズ、ターゲットに合わせて慎重に設定することをおすすめします。