目次
コインパーキングや駐車場経営で赤字になる要因には、需要や固定資産税などの事前把握ができていなかったり、スペースが十分に確保できていないなどの要因があります。ここでは赤字に陥ってしまう要因の共通点について紹介します。
駐車場経営は、賃貸住宅をはじめとした土地活用に比べて初期費用が安いため、手軽に始めやすいというメリットがあります。その反面、店舗のない住宅街や交通量が少ないといった理由から需要がなく、集客しても利用者を得にくい場合は収益を得られなくなりかねません。利用者がいなければ初期費用の回収ができません。そうなると、年間収支で固定資産税をはじめとした支出が多くなり、赤字経営に陥ってしまいます。
駐車場をつくる前に固定資産税を把握せずに、駐車場料金を決めてしまって赤字になる場合があります。土地にも毎年固定資産税が課され、納税する義務が定められています。戸建てであれば大体、固定資産税は6分の1になることが多いですが、駐車場には固定資産税の減額処置がありません。そのため、事前に固定資産税を把握してから収益を得られるかを検討することが重要になります。
駐車場に面した道路が狭い場合や狭小地を利用している場合は、車にキズができる、事故が起きやすくなる、といった可能性があります。そのため、運転が苦手な人や大きな車の利用者から敬遠され、利用者が少なくなってしまいます。
駐車場のレイアウトを出入りしやすくなるよう工夫することが重要です。入り口を広くしたり、駐車しやすいスペースになるように考え工夫を行いましょう。
管理会社に駐車場の管理を任せる場合、管理会社がこまめに現地に行って管理してくれるかどうかを確認することが大切です。他にも競合がいる場合は綺麗な駐車場の方が利用されやすいです。ごみや落ち葉が落ちていることが多いなど、管理をしっかりしていない場合は、管理会社の変更を検討しましょう。
設備投資をかけすぎると、投資した金額の回収が進まずに赤字になる可能性があります。また、コインパーキングにあまり台数が置けない場合も回収が進みにくく、とくに狭小地では初期費用が高くなりやすい傾向があるため注意が必要です。
競合調査や固定資産税、利用料金の計算を事前に行い、投資した金額を回収できるかどうかを見極めることが重要です。
オフィス街や繁華街で利用者が多く、一見すると良さそうに思える場所も、移動手段がバスや電車といったメインの公共交通機関がある場所やコインパーキングが多くある場所では集客が難しい面もあります。十分な利益を得るためには利用者の増加の可能性やエリアの特性を把握しておくことが必要になります。
利用者が決まっておらず、毎日利用者が変わるコインパーキングでは料金設定を適切に行うことが重要です。競合のコインパーキングが多い場合は、価格競争が起きます。稼働率が悪い場合は、つい価格設定を競合よりも高く設定してしまうものです。ですが、料金設定が適切でなければ、利用者は他のコインパーキングを利用してしまい、結果的にさらに利用者の減少につながりかねません。
反対に、値下げをしすぎても収入が減ってしまうため注意が必要です。利用者の需要に応えつつ、収益を得られる価格設定が大切です。
駐車場経営を自分で運営するには手間がかかるため、管理会社に管理を一任する方法もあります。管理会社が管理をおこなってくれるため手間がかからないメリットがありますが、管理会社によっては積極的に集客をおこなってくれない、土地や設備の整備、クレーム対応が行き届いていない、といったケースもあります。管理会社がどこまで対応してくれるのか、契約料金に見合っているか、管理会社を慎重に選ぶ必要があります。
駐車場もコインパーキングも、必要となる費用や需要の把握が重要です。利用者の使いやすさを考え、適切な料金設定をすることは赤字を回避するためのポイントでしょう。また、これらを考慮し、自分だけでコインパーキング経営をおこなうのは手間も時間もかかります。信頼できる管理会社に委託するという選択肢も視野に入れ検討してみましょう。
